中学時代、おれは野球部に所属していた。
野球部は当然グラウンドで練習するんだけど、雨天でグラウンドが使えない日は校舎の廊下や階段で室内トレーニングが行われたんだよね。
廊下に一列に並んで、一斉に腕立て伏せや腹筋や背筋をしたり、二人一組になって手押し車(一方が床に手をつき、両足を相手に持たせて押してもらい、前進する。)で廊下の端から端まで往復したり、交代でお互いを背負って階段を昇降したり、かなりハードなトレーニングだった。
そんなわけで、雨が降ると憂鬱な気分になったものだし、少々の雨なら無理してでもグラウンドに出て練習をやりたいと思っていた。
グラウンドの整備は下級生の仕事。おれたちも、1年生の頃はよくやらされた。もっとも、グラウンドが使えないと地獄の室内トレーニングが待ってるから、グラウンド整備は手際よく、みんなで協力しあって率先してやってたっけな。
雨が降るとグラウンドには大きな水溜まりが幾つもできるので、まずは水を抜くところから始める。水溜まりに大きなスポンジを幾つも投げ込んで水を吸わせ、バケツに絞って排水溝に捨てる。
あらかた水を抜いたら、グラウンドの整備開始。
水気を含んでドロドロのグラウンドにトンボ(T字型をした、グラウンドをならす道具ね。)をかけて表面の泥を削る。削った泥はシャベルで掬って一輪車に集め、グラウンドの外へ捨てる。
仕上げに乾いた土(常に雨に濡れない屋根の下に盛ってある。)をグラウンドに撒いて、トンボをかけて終了。
んで、ある雨上がりの翌日のこと。
メンバーのひとりが、ちょっとした悪戯を思いついた。すぐさま同志の何人かがノリノリで意気投合する。当然(?)そのメンバーのなかにおれも含まれていた。
いつものようにスポンジでグラウンドの水を抜き、トンボをかける。当然、固まる前のセメントのような柔らかい泥が大量に発生する。
その泥を、バックネット裏へと運び込む。バックネット裏には予め深さ数十センチの穴が掘ってあって、そこに水分を大量に含んだ半ねり状の泥をどんどん流し込んだ。
こうして穴が埋まると、最後に上から乾いた土を撒いて一丁あがり。これで外見は周囲の地面とまったく区別がつかない。落とし穴の完成だ。
野球部のバックネット裏はグラウンドの外周に面していて、運動部のランニングコースになっている。なので、じきに哀れな被害者が現れるハズだ。おれたちはニヤニヤ笑いを噛み殺しながら、何喰わぬ顔で練習に加わった。
その十数分後。
バックネット裏から悲鳴があがった。トラップに引っ掛かったのは3年生の陸上部の女子だった。幸いなことに(悪戯小僧どもにとっては残念なことに)まともに正面からは落ちなかったようで、右足の膝から下だけが泥まみれになっていた。その先輩女子はショックのあまり泣き出していた。
この後おれたちは陸上部の顧問と野球部の顧問にこっぴどく叱られたことは、言うまでもない。体罰なんて当たり前だった当時、今なら確実に新聞沙汰になるぐらい、ボコボコに殴られた。
ちょっと悪ふざけが過ぎただけやのに何でそこまでシバかれなあかんねん、って当時は思っていたんだけどね。
今は、あの陸上部の先輩女子に申し訳ないことをしたなぁと思っている。
ごめんなさい、もう二度とあんな悪戯はしません!(当たり前じゃ・笑)
テーマ:部活 - ジャンル:学校・教育
- 2008/06/11(水) 12:36:52|
- 過ぎ去りし想い出
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率先してグラウンド整備・・・・なんか、かっこいいですう♪
でも・・・・いたずら。
え〜〜い、大怪我させたらどうするんだあ!
・・・・まあ、怒られたのは仕方ないとして、大事にならなくてよかったですね。
「責任とって」みたいなことになれば、人生、変わったでしょうから・・・・ねえ・・・・。
- 2008/06/14(土) 07:04:39 |
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- アカリ #H6hNXAII
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>アカリさん
いやぁ、泥の落とし穴なら怪我の心配は無いですよ。(たぶん。)
っていうか、いかつい先生ふたりにボコボコにされたこっちの方が怪我しましたってば。(顔は腫れるし、口の中切って血がボトボト出るしで。)
人生・・・変わってた方が良かったのか、悪かったのか・・・?(問題発言・笑)
- 2008/06/16(月) 23:15:21 |
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- 望実 #-
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